洞不全症候群とテンポラリー
医療従事者なら、どきっとする心電図です。
外来にはいろんな症状の方が、ふらっと現れます。
この方(心電図は本人のものではありません)は、頭がぼーっとするといい来院しました。
失神心電図の3つのルーチンワークです
①前回心電図の確認 → ない…
②電解質確認 → 問題ない…
③内服薬確認 → そもそも飲んでない…
カテ室に直行し一時的体外式ペースメーカー(テンポラリー)を挿入し、ひとまずはしのげました。
これまでは、すぐ近くに循環器医がいるというとても恵まれた環境でした。
恥ずかしながら、テンポラリーの処置に入るのは循環器内科研修以来でした。
いい経験をさせてもらっています。
(↑このシリーズは読みやすくて、研修医や看護師におすすめです)
上五島病院
200床弱の病床をもち、住民18000人程度をカバーする病院です。
地域には開業医はいません。
救急、入院、外来、検診、訪問診療や施設といった慢性期までを担います。
もちろん重症患者も可能な限り島内で診ます。
呼吸器やAライン、CVをつけた患者がICUや病棟に何人もいるのには驚きました。
内科の仕事
内科のカバーする範囲も広く、
・心臓カテーテル検査・処置、ペースメーカー留置
・気管支鏡や消化管内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ・ERCPなど)
・脳出血や脳梗塞などの脳疾患(急性期脳梗塞・手術適応の脳出血などは初療後にヘリ搬送)
・透析、集中治療、検診業務など…
いや、これが本来の内科の仕事なのでしょう。
○○内科のような細分化、スペシャリストの養成は非常に大切なものです。
しかし、内科医(分野を問わず手技力も備えた総合医・ジェネラリスト)の養成は、まだ地域によっては非常に差がある分野です。
上五島病院に多くいるジェネラリスト(内科、外科、整形外科、診療科問わず)から学ばなければいけないことが本当に多いです。
〇〇科医ではなく「医師」として、この職業を楽しんでいきたいですね。