DrIWAの日記

医療や地域や人や趣味について。日々わくわくすることを探しています。日々の記録として書いていきます。

洞不全症候群とテンポラリー

 

f:id:DrIWA:20200502203741p:plain


医療従事者なら、どきっとする心電図です。

外来にはいろんな症状の方が、ふらっと現れます。

 

この方(心電図は本人のものではありません)は、頭がぼーっとするといい来院しました。

 

失神心電図の3つのルーチンワークです

①前回心電図の確認 → ない…

電解質確認 → 問題ない…

③内服薬確認 → そもそも飲んでない…

 

 

カテ室に直行し一時的体外式ペースメーカー(テンポラリー)を挿入し、ひとまずはしのげました。

 

これまでは、すぐ近くに循環器医がいるというとても恵まれた環境でした。

恥ずかしながら、テンポラリーの処置に入るのは循環器内科研修以来でした。

いい経験をさせてもらっています。

 

 

(↑このシリーズは読みやすくて、研修医や看護師におすすめです) 

 

 

 

上五島病院

 長崎県上五島病院 | MEC Found

 

 

200床弱の病床をもち、住民18000人程度をカバーする病院です。

 

地域には開業医はいません。

救急、入院、外来、検診、訪問診療や施設といった慢性期までを担います。

 

もちろん重症患者も可能な限り島内で診ます。

呼吸器やAライン、CVをつけた患者がICUや病棟に何人もいるのには驚きました。

 

 

内科の仕事

内科のカバーする範囲も広く、

・心臓カテーテル検査・処置、ペースメーカー留置

・気管支鏡や消化管内視鏡胃カメラ・大腸カメラ・ERCPなど)

脳出血脳梗塞などの脳疾患(急性期脳梗塞・手術適応の脳出血などは初療後にヘリ搬送)

・透析、集中治療、検診業務など…

 

 

いや、これが本来の内科の仕事なのでしょう。 

○○内科のような細分化、スペシャリストの養成は非常に大切なものです。

しかし、内科医(分野を問わず手技力も備えた総合医・ジェネラリスト)の養成は、まだ地域によっては非常に差がある分野です。

 

上五島病院に多くいるジェネラリスト(内科、外科、整形外科、診療科問わず)から学ばなければいけないことが本当に多いです。

 

 〇〇科医ではなく「医師」として、この職業を楽しんでいきたいですね。