オーストラリアの総合診療医のレクチャーを聞いて気づいたこと。
怒涛の60分英語レクチャー
私が参加しているゲネプロの研修では、所属先の病院業務とは別に週に1回のレクチャーがあります。
今はやりのzoom(ウェブ会議ツール)を使って、全国に散らばるゲネプロ所属の医師に向けて海外の医師や、先輩医師がレクチャーを行います。
今回はオーストラリアの総合診療医Ronald McCoyによる「GP Road Map」です。
自分の英語力への絶望には慣れてきました。
なぜ学生時代に微分・積分よりも英語が大切だと気づかなかったのか・・・。
遅すぎる事はありませんので、諦めずに頑張っていこうと思います。
ただ、幸せなことにこのレクチャーにはJICAの通訳を長年されていたスタッフが同席してくれます。
医学のみならず、多方面からのサポートを受けながらゲネプロ研修が成り立っています。本当にありがたいことです。
Purpose of general practice consultation
レクチャーの内容は総合診療を行う意義やコツについてです。こんな話を聞くのは学生以来(学生時代も聞いてなかった?)でした。
内容は総論的でオーストラリアでも日本でも、世界中で普遍的な事項なので決して目新しくはありません。
そんな中で私がはっとさせられたのが次の内容です。
診察の目的は?
という問いに対する回答です。
ー determine the exact reason for patient presentation
ー to achieve a good therapeutic outcome
ー develop a strong doctor-patient relationship.
はっとさせられたのはこの順番です。
私の懸命なリスニング(エアーリーディング)によると、レクチャーを通してRonaldはこのようなことを言っている気がしました。
『1番大切な最終目標は患者との強い信頼関係』
『そのために的確な診断をして、効果的な治療をする』
『診断や治療はあくまでその過程』
私は良い治療結果のために、患者と信頼関係を築き、診断していた気がします。
似てますが大切な違いです。
診断で終わったり。治療で満足したり。
レクチャーを聞き終えた今は、患者さんの心からの「ありがとう」や、また困ったときに相談しようと思ってもらえる、そんな強い信頼関係を築く事が医療従事者の醍醐味な気がしています。
7つの習慣 byスティーブン・R・コヴィー
話は変わりますが最近は、病院以外では医療以外の本をなるべく読むように心がけてます。
最近触れたのがこの本です。
こんな啓発本のようなものを手に取るあたりが、自分歳とったなあと感じます。
自分の人生の目標をたてるときには、自分の葬式を真剣にイメージしろと書いてありました。目標は途中経過ではなく、限りない最終型をイメージしてつくるものだそうです。
どんな人たちに参列してほしいのか、
どんな弔辞を読んでほしいか、
そうすれば今からの人生であなたがすべき行動がわかる、と。
医療も似てるかもしれませんね。
なんだかロナルド先生と著者のスティーブンさんの顔が似て見えてきました。