第三の島へ
「手荷物は白衣と聴診器、釣竿さえあればいい」
そんなセリフと無精髭が似合う医師に憧れます。
7.8月は上五島病院がある中通島から2つ隣に位置する、奈留島での勤務です。
医師2人体制で2000人の医療圏を担う地域医療を経験します。短期間の単身赴任のため引っ越しとなりました。
実際は困った時のための(たくさんの)教科書と生活用品一式を丁寧にこしらえ、第一印象が大切なので髭もちゃんとそってから奈留島に上陸しました(笑)
(ゲネプロパンフレットより)
五島列島の島はいくつある?
みなさんご存知でしょうか?
五島列島、実はその名に反して140以上の島からなります。この他にも対馬や壱岐など多くの有人島をもつ長崎は、沖縄や鹿児島と並ぶ離島大国です。
離島マニアの私は地図を眺めるだけで心が躍ります。
離島は海で隔てられたその土地柄、古くからの文化や風習、コミュニティの繋がりが保存されやすい特徴があります。路地や町並も変わらず残っている事が多く、船から降りて島に入ると、どの島でもそのノスタルジーがすっと心の隙間に入り込んでくるような、そんな不思議な感覚があります。
いずれの島も人口減少や少子高齢化、産業の衰退といった問題を抱えている事が共通点ですが、その解決方法はその島々で大きく異なります。
漁業の再興を模索する島、
観光業や企業誘致にシフトする島、
教育に活路を見出す島、
医療から立て直しをはかる島、などなど。
どれが正解かは分かりません。
ただ、最盛期に比べると幾分か寂れたであろうその島の中には、例外なく地域再生を目指し熱意に溢れ活動する人達がいます。それは私の生まれ育った島浦島も、私が訪問したいくつもの日本の離島も同じです。そんな事も、私が離島をまた好きになる理由なのだと思います。
離島の医療
五島の名前の由来は下に示す5つの大きな島です。
②若松島 (1300人) 若松診療所
③奈留島 (2000人) 奈留医療センター(現在ここ)
④久賀島 (300人)
ありがたいことにこの短期間で3つの島での医療を経験できています。近い島同士なのですがそれぞれに地域規模が違い、もちろん医療資源も異なります。患者さんのキャラクターや病院に求めるものもその土地土地で特徴があり興味深いです。
奈留島。といっても馴染みがない方が多いと思います。身近そうなところで言うと、よゐこの濱口さんがよく奈留島周辺の無人島で生活している、そんな場所です。
雰囲気が生まれた島と似ています。上陸してまだ数日ですが、間違いなく好きな島です。こちらでの生活や医療についても、また備忘録がてら紹介させてもらいます。