DrIWAの日記

医療や地域や人や趣味について。日々わくわくすることを探しています。日々の記録として書いていきます。

長崎ちゃんぽんを更においしくするスパイス

とある患者さんと医師の会話

患者さん「先生、この前縫ってもらったとこ、綺麗になってるよ!ありがとね!痛みもないからもう痛み止めはいらんけんね!」

 

私「よかったです!抜糸までは気を抜かず、綺麗にしておきましょうね!」

 

 

ありふれた患者と医師の会話です。

ありふれないことは、このとき医師の私が長崎ちゃんぽんを頬張りながら話していたという事です。

 

この会話の場所は島にある定食屋さん。

私は楽しみにしていたこの店の名物、野菜たっぷりの長崎ちゃんぽんを注文し、野菜と麺とスープと、それぞれ一口ずつ口に運び至福に浸っていたその時でした。隣の席から聞き覚えのある声が。

数日前に傷を縫った患者さんでした。

 

その場では予期していなかった嬉しい報告を聞き、さらに美味しくなった長崎ちゃんぽんを頂きました。(麺は少し伸びていましたが笑)

 

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治療の評価をしてくれる怖さと有り難さ

どこで会おうとも患者さんにとって私は医師です。特に離島や僻地といった狭いコミュニティの中ではそれは顕著です。

どんな環境でも目の前の患者さんに全力を尽くし、その中でうまくいった事、いかなかった事から次への学びを得る事が大切です。

そういう意味では、病院外であってもリアルタイムで自分の治療への評価を貰える事は有り難い環境です。

 

もちろんいいフィードバックだけではありません。

 

先日は雨の中、傘をさして島内を歩いていると、車道を挟んで反対側の歩道から

「先生!この前の痛み止め全然効かんわ!今度はもっと強いのにしてくれんと仕事にならんよ!」と。

 

振り返ったときには雨に濡れながら自転車をこぐ、患者さんらしき背中が。言葉を返す間もなくしばらく雨の中立ち尽くしてしまいました。

これもいい体験です。次の診療に活かします。

 

 

離島(人口2000人規模)での診療

奈留医療センターは島で唯一の有床病院です。

一般的な採血、レントゲン、超音波検査に加えて単純CT、上部消化管内視鏡検査、血液透析までを行います。

 

患者さんは高齢者が多いですが、生後数カ月の赤ちゃんから100歳をこえる方まで幅広く、これまた幅広い症状で受診します。

患者さんにとって私が何科の医師か、は全く関係ありません。問題は医師なのか、そうでないのか、これに尽きます。

まさに医師としての【基礎体力】が試される環境です。

 

多い主訴は腰痛、肩こり、膝痛

患者さんが訴える症状のなかで一番おおいのが腰痛や肩こり、膝痛といった関節や筋肉の症状です。

そんなときにいつも助けてもらう一冊です。 

 

Fassciaリリース(筋膜リリース)には患者さんはもちろんですが、この疼痛をどうやって解決しようかと悩む私も何度も助けてもらっています。その他エコーを使って解決できる問題の幅が広がったことは医師としての武器だと感じます。 

 

ちなみに上の本は私が隠岐の島で勤務しているときに書かれたもので、ところにどころに私の写真が出てきます。私を知っている人にとっては「ウォーリーを探せ」的な楽しみもできる一冊となっていますので、よかったら是非。笑